夜明け前の釧路。
凍てつく空気の中で、港の水面にかすかな光が揺れる。
寒さが肌を刺すような朝でも、どこか心が落ち着くのは、この街が変わらず呼吸をしているからだ。
店の灯りが消えても、海の向こうからまた新しい日がやってくる。
その“変わらない流れ”の中に、俺たちは何を信じ、どう動くのかが問われている。
信用で動く時代。
それはもう、遠い未来の話ではない。
Web5という新しい波が、静かに、そして確実に広がり始めている。
中央集権から分散へ。
情報の独占から、個の自由へ。
今、世界が動かしているのは「お金」ではなく「信用」だ。
人が人を信じ、仲間を信じ、行動で信頼を築く時代が始まっている。
俺が参加しているawabotaのZoomセミナーでは、全国から約40名の仲間が集う。
北海道から九州まで、それぞれの場所で商売を続けながら、未来のWebと向き合っている。
その中で、俺は北海道・釧路から唯一の参加者だ。
港の風の中でパソコンを開き、夜の冷気を感じながら画面の向こうの仲間と語り合う。
「信用で動く経済」をどう地方に根付かせるか――その議論が、俺の原動力になっている。
都会では、すでに次の仕組みが動き出している。
でも、地方には地方のやり方がある。
信頼は時間をかけて積み上げるものであり、表面的な数字では計れない。
釧路のような街では、「あの人が言うなら信じよう」という温度が商売の中に息づいている。
その温度こそ、Web5の世界とつながるとき、地方が一番強みを発揮できる部分だ。
信用が価値になる構造。
awabotaが描くのは、まさにそこだ。
SNSのフォロワー数や広告の力ではなく、人と人の信頼の積み重ねを“資産”に変える仕組み。
発信、つながり、そして評価が循環する。
俺のように、居酒屋を営みながらブログで発信する者にも、チャンスは平等に与えられている。
信用のスコアが、地域の灯りをともしていく。
それは補助金では作れない、新しい「共創の経済圏」だ。
Web5の哲学は、テクノロジーではなく“人”にある。
AIやブロックチェーンと聞けば難しく思えるが、根底にあるのは「信頼の可視化」だ。
誰かが自分の行動を見てくれている。
その積み重ねが信用になり、やがて経済に変わる。
これは、都会ではなく、地方からこそ本当に必要とされる考え方だ。
釧路の夜明けは遅い。
でも、確実に光は差してくる。
街が眠る時間にも、動いている人たちがいる。
awabotaの仲間たちと話すたびに思う。
俺たちは同じ方向を見ている。
「誰かのために」「街のために」何ができるか。
それを言葉にし、行動に変えることで、少しずつ信用が広がっていく。
Web5が導くのは、デジタルの未来だけじゃない。
人の心と街をもう一度つなげる“信用の道”だ。
この釧路で、俺はそれを証明したい。
信用が商売を動かし、人を動かし、街を動かす。
それが、本当の意味での地方創生だと信じている。
信用で動く時代。
その波は、もうここまで来ている。
あとは、動くかどうか。
夜明け前の冷たい空気の中で、俺は港に立ち、心の中で静かに誓う。
「この街を信頼で温めていく」と。
釧路の夜明けは、信用の灯りから始まる。
Web5はテクノロジーではなく“人と人の信頼”を再び結ぶ架け橋。
その中で、地方こそ主役になれる。
信用を積み重ねることが、未来を動かす力になる。
この街から始まる“信頼経済”の夜明けを、俺は見届けたい。


