問いから始まった商売人生
「教育の達人」と呼ばれても、自分ではそう思ったことはない。
そんなふうに語るのが、小野和彦さん――Web5で出会い、今、俺がもっとも信頼して学んでいる仲間の一人だ。
彼の言葉には、まっすぐな問いと向き合い続けた人だけが持つ“深み”がある。教育の原点を問い続ける姿勢は、まさに俺の商売人生とも重なった。
教えているようで、教えられていた
釧路の港町で、俺は20代から人を雇ってきた。トレーニングジム、マッサージ、そして今の居酒屋。どんな現場でも「人を育てる立場」に立たされてきた。
けれど、どれだけ教えても動かない人もいれば、何も言わずとも伸びていく人もいる。そんな現実を目の前にすると、自分の中に問いが湧いてくる。
「本当に俺は“教えている”のか?」
むしろ、日々の現場で教えられていたのは、自分自身だったんじゃないか――そんな感覚がいつしか当たり前になっていた。
問い続けることが、俺の哲学
小野さんの記事を読んだとき、強く共感したのが「問いを持ち続けることの大切さ」だった。教えるという行為は、答えを与えることではなく、自分にも問いを投げかけ続けることなのだと。
「このやり方でいいのか?」
「本当に相手のためになっているのか?」
「自分は成長しているのか?」
この問いを、俺は経営の現場でも、居酒屋のカウンターでも、常に持ち続けてきた。商売の答えは、いつもお客さんやスタッフとのやりとりの中にある。そしてその都度、自分が試される。
だからこそ、問い続けることこそが、俺の原点だと今では思っている。
教えるつもりが、教えられていた
俺が初めて「教える側」になったのは、アイスホッケーのジュニア指導に携わったときだった。
社会人チームを引退して間もない頃、地元の子どもたちにスケートの基礎を教えるようになった。最初は技術を伝えることが目的だった。でも、すぐに気づかされた。
「教えるって、難しい」
大人の論理は子どもには通用しない。1時間の練習で集中力が持たない。言葉よりも、背中で示すしかないと痛感した。
背中を見せる指導とは何か
リンクの上で、大人が本気でプレーする姿。その汗、その声。その真剣さだけが、子どもたちの目に焼きついていく。
口で説明するよりも、どれだけ自分が本気で滑っているか。どれだけこのスポーツを愛しているか。それを感じ取った子が、自然と成長していく。
だから、俺は言葉を選ぶようになった。そして、言葉に責任を持つようになった。
居酒屋も同じだった
それは後に開業した居酒屋「今なんどき めしどき」でも同じだった。
若いバイトやスタッフに対して、あれこれ教えることもある。だが、どれだけマニュアルを整えても、結局は“人が人に教える”しかない。
皿の持ち方、接客のタイミング、常連との距離感。これらは全て「現場で見て覚える」しかない。
つまり、俺の背中が“教科書”になる。だから手を抜けない。疲れていても笑顔で立つ。腹が立っても、冷静に話す。その積み重ねが“教育”だと知った。
俺に教えてくれたのは「現場」だった
結局、俺は誰かを育てたわけじゃない。育てようとしたその瞬間、逆に自分が成長させられてきた。
居酒屋のお客さん、従業員、そして家族。
彼らとの日々が、俺に問いを投げかけてきた。
「大将、それで本当にいいんですか?」
たとえ声に出さずとも、そう問われているような気がしてならなかった。
その問いに、俺はずっと答えを出そうとしてきたのかもしれない。
Web5という新しい世界
数十年、現場の商売に全力を注いできた俺にとって、「Web5」との出会いはまさに衝撃だった。
ただのインターネットの延長だろうと、最初はそう思っていた。だが違った。そこには“生き方を見つめ直すためのヒント”が隠されていた。
「自分の言葉を資産に変える」
こんな考え方、今までの人生にはなかった。現場で働き、汗を流し、接客をしてきた俺が、言葉で誰かに届く世界に挑戦できるという。
にわかには信じられなかった。
小野和彦(かずくん)との出会い
そんなときに出会ったのが、Web5主宰の小野和彦(かずくん)さんだった。
Zoomセミナーでの落ち着いた語り口、どこか人生の酸いも甘いも知ったような表情。
「言葉には力がある」
彼のその一言に、なぜか胸を打たれた。
昔の俺だったら、絶対に参加していなかったような世界。でも今の俺は、違った。
何かに導かれるように、そのコミュニティ「awabota」にも参加することになった。
再び「教えるとは何か」を問う
Web5では、教えるというより「共有する」「つながる」という姿勢が求められる。
だからこそ、今また俺の中で“問い”が生まれている。
居酒屋の大将として、父親として、かつては指導者として。
あの頃と今、何が変わり、何が変わらないのか。
教えるとは、自分が成長するための手段だったのではないか。
誰かに話すことで、自分の過去と今を整理し、未来に備える。
それが「ブログを書く」という行為の意味なのだと、気づかされた。
本業の忙しさの中でも
もちろん、現実は甘くない。本業の人材派遣業も、今は繁忙期だ。儲け時を逃すわけにはいかない。
それでも、週に一度はZoomセミナーに参加し、仲間たちの声に耳を傾けている。
横浜で開催されるリアルイベントにも行きたいが、今はまだその余裕はない。
だが、繋がりは感じている。そしてそれが、俺の生きる力になっている。
言葉が資産になる時代に
俺はこれまで、体を使って商売してきた。
魚を焼き、酒を注ぎ、人と向き合ってきた。だが今、パソコンに向かい、文章を書くようになった。
最初は戸惑った。自分にそんな芸当ができるのか、と。
でも気づいたんだ。これもまた「接客」なんだって。
ブログを書くことは、遠く離れた誰かと心を交わすこと。Web5の世界では、言葉一つひとつが信用になり、つながりになっていく。
この感覚は、居酒屋のカウンターで常連と交わす会話と、どこか似ている。
小野和彦さんという存在
この道へ導いてくれたのが、小野和彦(かずくん)さんだった。
横浜でコミュニティを主宰し、Zoom越しにいつも優しい言葉をかけてくれる。
「書き続ければ、見えてくるものがある」
その言葉の意味が、今ようやく少しだけ分かってきた気がする。
日々の暮らしの中に“ネタ”はある。商売の苦労も、仲間との笑い話も、全てが誰かの学びになる。
未来へつながる仲間と共に
俺一人では、きっとここまで来れなかった。
Zoomセミナーで出会った仲間たち、「awabota」というコミュニティの存在。
みんながそれぞれの現場で悩みながら、もがきながら、それでも進んでいる。
そんな姿に、俺も勇気をもらってきた。
ただのITツールではない。Web5は、「生き方」そのものだ。
仲間とつながり、自分の人生を語り、誰かの背中を押す。
そんな社会の中で、俺も一人の大将として、言葉を綴っていく。
“俺の話を聞け”から始まる物語
今なんどき? めしどきだ。
この言葉には、俺の想いが詰まっている。
時間に追われる現代、ちょっとだけ足を止めて、酒を飲み、語り合おう。
リアルな居酒屋も、ブログという仮想の居場所も、俺にとっては同じ「商いの場」だ。
言葉は、もう一つの刺身盛り合わせ。
人の心に届くように、丁寧に、熱く、そして真っ直ぐに。
今日もまた、パソコンの前に座り、「今なんどき めしどき 大将」としての物語を綴っていく。
めしどき大将としての物語は、日々の出来事から生まれる。
釧路の小さな居酒屋で交わされる何気ない会話の中に、人生の教訓や未来へのヒントが詰まっている。
このブログは、そんな日常を通して、Web5という新たな時代との出会い、そして情報主権を考える旅の記録でもある。
「俺の話を聞け」——そう語りかけるように、今日もまた画面の向こうにいるあなたに届けたい。

