倒れても立ち上がる。
悔しさも、孤独も、涙も、全部、燃料だ。
若い頃から、俺は働いて、働いて、働いて生きてきた。
遊んでる時間より、働いてる時間の方が圧倒的に長かった。
金がなきゃ、家族も、未来も、何ひとつ守れない。そう信じて生きてきた。
そんな俺が、ある時期、金の魔力に引っ張られた。
FXと仮想通貨。
努力よりも早く金を増やせる世界がある。そう信じた。
最初は勝った。
数字が増えていく快感。
努力とは違うスピードで金が積み上がる興奮。
「このままいける」と本気で思っていた。
でも、その世界は甘くなかった。
一夜にして、数ヶ月分の利益が吹き飛ぶ。
あっという間に、貯金まで飲み込まれる。
スマホのチャートを見ながら、ただ震えていた。
手汗で画面が滑るくらい、心臓が潰れそうだった。
気づいたら、残っていたのは数字ではなく、現実だった。
失った金額より、プライドの方がずっと重かった。
誰にも言えなかった。
仲間にも、家族にも、言えなかった。
「大将、すげぇっすね」なんて言われる裏で、俺は一人泣いていた。
夜の厨房、電気を消した店の中で、
まかないの皿を片付けながら、声も出ないほど泣いた。
なんで俺だけこんな目に遭うんだ。
なんで俺はいつも倒れるんだ。
なんで必死で働いてる人間ほど苦しいんだ。
そう思った瞬間、膝から崩れ落ちた。
床に手をついて、涙が落ちる音だけが響いた。
でもな。
そこで終わりじゃなかった。
泣き終えたあと、静かな店の中で気づいた。
「倒れてる暇なんかねぇ。」
金を失って、心が折れて、それでも生き残る人間は、
立ち上がる理由を持ってる人間だけだ。
俺には守る場所がある。
俺には背中を見せなきゃいけない相手がいる。
俺には負けられない理由がある。
だから、立ち上がった。
泣きながら立ち上がった。
厨房のシンクに顔を洗って、鏡を見たとき、こう思った。
「全部、燃料だ。」
そう思った瞬間、悔しさも、孤独も、涙も、全部、力に変わった。
負けた経験は、勝つための材料になる。
失った金は、覚悟を教えてくれる。
努力で勝つしかない。
自分の手で稼ぐしかない。
倒れても、立ち上がればいい。
何度倒れてもいい。
立ち上がった回数が、人生の強さだ。
だから今日も店を開ける。
仕込みをして、皿を洗って、笑顔を作って、お客を迎える。
働いて、倒れて、立ち上がって、また働く。
それが生きるってことだ。
成功者なんかより、倒れて立ち上がった人間の方が、ずっと強い。
全部、燃料だ。
釧路めしどき大将
🔥まとめ🔥
倒れるのは恥じゃない。
立ち上がらないことが、本当の敗北だ。
悔しさも、孤独も、涙も、全部、燃料だ。


