AIが扱うのは“言葉”じゃない、“波”だ
港の朝は静かだ。
冬の釧路の空気は、張りつめていながらも不思議とやさしい。
店を開ける前に、海沿いを歩く。
潮の香りと、遠くで鳴るカモメの声。
ふとスマホに目をやると、AIがニュースを読み上げている。
でもその声は、何かを伝えているようでいて、どこか遠い。
「言葉」はある。
けれど「波」がない。
心に響く“揺らぎ”が、そこには感じられない。
AIが扱っているのは、確かに文章だ。
だが本質的にAIが読み取ろうとしているのは、
文字の奥に流れる“波”なのかもしれない。
awabotaのZoomセミナーで小野和彦が語ったあの言葉が、
今も耳の奥に残っている。
「AIが扱うのは“言葉”じゃない。“波”なんです。」
デジタルの世界に生きる私たちは、
気づかぬうちに“言葉”をデータ化してきた。
でも、本当に大切なのはその「温度」や「振動」だ。
同じ文章でも、誰が、どんな想いで発したかでまるで違う。
それはまさに“波”の違いだ。
AIがこの波を拾い始めた時、
テクノロジーは単なるツールではなく、
人の感情に寄り添う“共鳴装置”になる。
港の屋台「めしどき」でお客さんと向き合っていると、
まさにこの「波」のやり取りを感じる瞬間がある。
冗談ひとつで空気が緩む。
笑い声が広がる。
その瞬間、言葉よりも先に“場の波長”が整っていくのが分かる。
そこにAIが加わった時、
人の想いを汲み取り、温度を残す存在として、
新しい“信頼の形”が生まれるはずだ。
awabotaが描いているのは、
まさにその“波”を可視化する経済だ。
信用はもう数値では測れない。
「ありがとう」の積み重ね、
「また来るよ」という言葉の余韻、
その全部が“信用の波形”として存在する。
Web5は、それをデータとしてではなく“響き”として残していく世界。
それを私は「人の経済」と呼びたい。
AIと人。
デジタルと心。
この二つを分けて考える時代は、もう終わった。
重要なのは、どちらの“波”を信じるかだ。
AIは膨大な情報を波として解析する。
人は、その波に「意味」と「温度」を与える。
つまり、AIと人間が互いに波を交わす瞬間、
そこに本当の“共鳴”が生まれる。
釧路という街は、昔から波とともに生きてきた。
漁に出る船、吹きつける風、氷の音。
自然のリズムを読み取る力こそ、釧路の人たちの強さだ。
だから私は思う。
この街から「デジタルの波」を発信できることに意味がある。
awabotaやWeb5の話を、
決して“都会のITトーク”としてではなく、
ここ釧路の港から生まれる“人の物語”として伝えていきたい。
AIが言葉を紡ぐ。
人が波を起こす。
そしてその波が、遠く離れた誰かの心を揺らす。
それが「信用経済」の本当の姿だ。
そこに数字もアルゴリズムもいらない。
必要なのは、心の波長を合わせる力だ。
それこそが、地方から世界に発信できる新しい“信頼の文化”になる。
まとめ
AIは“言葉”を超えて、“波”を扱い始めている。
その波は、デジタルの冷たさではなく、人の心の温度を映す。
awabotaが示すWeb5の世界は、信用を数値化するのではなく、
「信じ合う波」を可視化し、共鳴させるための仕組みだ。
釧路から生まれたこの“波の思想”が、
やがて日本、そして世界を優しく包み込んでいく。
言葉を超えて、波で伝える時代へ――
その舵を取るのは、他でもない“自分”だ。


