AIが支配する時代の幕開け
いつの間にか、私たちの行動・発言・感情までもが“点数化”される時代に入っている。SNSの投稿、買い物の履歴、検索の傾向――それらはすべて「信用スコア」という名のAI評価の材料となっている。便利さの裏に潜むのは、見えない監視社会の仕組みだ。
今回のawabota Zoomセミナーでは、そんなAI支配の実態と、それに対抗する新たな概念として「Web5.5」が語られた。AIが人間を選別する“門番”になる時代に、私たちはどう生きるべきか――その問いかけが心に刺さった。
見えない評価社会の怖さ
AIは、単なる便利なツールではなく、信用の構造を支配する存在へと変わりつつある。たとえば、あなたが誰とつながり、どんな発言をし、どんな価値観を持つか。それらすべてがスコアとして記録され、あなたの社会的価値を決めてしまう。つまり、「AIが決めた信用」が、人間関係や経済活動を左右する時代が来ているのだ。
この中央集権的なAIスコアの時代は、自由な商売や挑戦をも制限する危険をはらんでいる。だが、その流れに“逆らう”形で登場したのがWeb5.5――信用を取り戻すための新しいインターネット構造だ。
Web5.5が提示する新しい信用のかたち
awabotaのZoomセミナーでは、中央集権的なAI支配に対する答えとして「Web5.5」という言葉が語られた。これは単なるWebの進化系ではなく、人間の“信用”そのものを経済価値に変える新たな構造――「RWA構造(Real World Asset)」の考え方を指す。
Web5では「自分のデータを自分で所有する」ことが目的だった。しかしWeb5.5では、さらにその上を行く。自分の行動・発信・貢献によって生まれた信用を、誰にも奪われない資産として持ち、それを経済の中で循環させることができる。まさに、“信用をお金に変える時代”の到来だ。
信用が経済を動かす時代へ
RWA構造の根底には、「信頼=資産」という考え方がある。例えば、地域への貢献・情報発信・仲間との協力――これらが一つひとつ信用として蓄積され、その信用が報酬や機会として返ってくる。AIが評価する時代から、人が信頼を生み出す時代へ。その構造を支えるのが、DID(分散型ID)とVC(Verifiable Credential)だ。
中央集権の信用スコアでは、AIや企業の都合で信用が操作される。しかし、分散型のDIDを使えば、自分の発信・行動・実績を自分で証明できる。abawotaはその具体的な経済圏を形にしつつあり、Web5.5という名の「信頼経済の社会実装」を進めている。
AIの門番を越えていくために
AIによる信用支配が進む中で、私たちは気づかぬうちに“誰かに選ばれる生き方”をしている。評価される投稿、賛同を得やすい発言、リスクを避ける行動。それらはすべて、AIスコアの目を意識した生存戦略だ。しかし本来、人の価値とはAIが測れるものではない。信頼や絆、情熱、挑戦――それらは数値化できないからこそ尊い。
Web5.5が目指すのは、そうした「人間の本質的な価値」を再び取り戻すことだ。abawotaのRWA構造では、個人の活動や発言、地域貢献までが“信頼の記録”として残る。誰かが見ていなくても、AIが採点しなくても、信頼が積み重なり、価値となる仕組み。そこには「AIに認められる」ではなく、「仲間と信じ合う」という、人間らしい関係性が息づいている。
信頼が通貨になる社会へ
信用が数値で管理される社会では、恐怖と競争が生まれる。しかし信頼が価値になる社会では、共感と協力が広がる。abawotaが示したWeb5.5の世界は、まさにこの“信頼の通貨化”を現実にしようとしている。発信する人、動く人、支える人、そのすべてが対等に評価される経済構造。
AIが門番となる時代に、人間らしく稼ぐということ――それは、信頼を中心に置く経済を選ぶことだ。数字ではなく、想いでつながる経済。そこに、次の時代の商売の原点がある。
釧路から始まる、信頼の時代
AI門番の時代が本格的に始まった今、何を信じ、どう生きるかが問われている。awabotaが提唱するWeb5.5は、単なる技術革新ではない。人と人が再び信頼でつながり、信用を資産として循環させる“新しい生き方”そのものだ。そこに商売の本質があり、人生の再出発がある。
釧路の港で居酒屋を営む私も、この分散型の信頼経済に希望を見出した。港の灯りが人々を照らすように、信用や思いやりが、経済や人間関係を温める時代が来ている。誰かに評価されるためではなく、自分の信念で行動し、仲間を信じて生きる。そんな生き方が、次の時代の自由をつくるのだ。
Web5.5の波に乗って
中央集権のAI社会が進むほど、個人の信頼が輝きを増す。awabotaが示したのは、AIの外側にあるもう一つの道――「信用をお金に変える構造」ではなく、「信頼で世界を変える構造」だ。Web5.5はその実験場であり、すでに多くの仲間が動き出している。
この釧路からも、信頼の灯を絶やさないように。人の心で経済をつくり、人の絆で未来を築く。
そしてその先にあるのは、AIが作れない“人間らしい幸せ”だ。

