港町から昇る龍のように──波空律竜と歩む人生の哲学

めしどき大将ストーリー  └ Web5・信用経済

港の夜風に当たりながら、ふと空を見上げると、雲の隙間から月が顔を出す。その光に照らされて、波のうねりが金色に輝き、どこか龍が身をくねらせているように見えることがある。釧路の港で鍋を振り続けてきたこの9年、そんな景色を何度も見てきた。

店の暖簾を出すときも、片付けを終えてシャッターを閉めるときも、いつだって目の前には「波」がある。穏やかな日もあれば、時化で荒れ狂う日もある。商売も人生も同じで、追い風のときもあれば、逆風で足を踏ん張らなきゃいけないときもある。

今回の四文字「波・空・律・龍」は、そんな港町で生きてきた自分なりの人生哲学を、一枚の言葉にぎゅっと詰め込んだものだ。

「波」は、言うまでもなく人生の波。景気や時代の流れ、お客さんの足、家族の事情、自分の体調。そうした全部が寄せては返す大きなうねりになって、自分の目の前に押し寄せてくる。

「空」は、見上げた先にある余白だ。うまくいかない日ほど、つい足元ばかり見てしまう。でも、顔を上げて空を見れば、どんなに荒れている日でも、雲の上には静かな青空が広がっている。そこに「まだやれる」「もう一歩いける」という余白を感じられるかどうかで、踏み出す一歩の重さが変わってくる。

「律」は、自分で決めたリズムとルール。営業時間、仕入れの段取り、スタッフとの向き合い方、お客さんとの距離感。誰かに言われたからではなく、「こうありたい」と決めた自分なりの律を守れるかどうか。ブレそうなときに踏みとどまらせてくれるのは、結局この「律」だと思っている。

そして最後の「龍」。これは、自分の中に住んでいる「もう一段、上を目指したい」という衝動の象徴だ。決して派手に暴れ回るドラゴンじゃない。港町の片隅で、地味でもいいから、自分の信じた道を貫きながら、静かに天をめざして昇っていく龍。その背中に、家族や仲間やお客さんの想いを乗せて一緒に昇っていきたい──そんな願いを込めている。

波は選べない。でも、どう乗るかは選べる。

これは、居酒屋だけじゃなくて、人材派遣の現場も、Webの世界も同じだと感じている。景気が悪くなれば求人は減るし、AIの登場で仕事の形も変わる。SNSやWeb5のような新しい潮流が生まれれば、情報の広がり方や「信用」の価値も大きく変わっていく。

そうした変化の波を前にして、「もう無理だ」とあきらめることもできる。でも、そこで終わりにしたくないからこそ、自分なりの「板」と「バランスの取り方」を用意しておきたい。今回の四文字は、そのためのお守りみたいなものだ。

たとえば、店が暇な夜。テーブルが空いたまま時計の針だけが進んでいく。そんなとき、心の中に小さなさざ波が立つ。「このままやっていていいのか?」「値上げすべきか?」「メニューを変えるべきか?」──いろんな不安が押し寄せてくる。

そんなときこそ、深呼吸して「波・空・律・龍」を思い出す。目先の売上だけを見るのではなく、空を見上げて「今はこういう流れなんだ」と一度受け止める。自分で決めた律を確認し、「この方向性で間違っていないか?」と静かに問い直す。そして最後に、「龍」のようにもう一段ギアを上げて、新しい仕掛けを考える。

波は恐れるものではなく、使うものだ。

Webの世界でも同じだ。ブログを書き続けてきたおかげで、XやInstagram、Facebookから少しずつ新しい出会いが生まれている。Web5や信用経済の話に出会えたのも、その延長線上にあった偶然であり、必然だと思っている。

もしあのとき、「どうせ自分なんかがブログを書いても意味がない」と波から逃げていたら、今のつながりはきっと手に入らなかった。たとえ小さな一歩でも、波に向かって漕ぎ出したからこそ、見える景色が変わってきたのだと思う。

龍が空へ昇っていくには、地面を蹴る最初のひと跳ねが必要だ。たとえ低くても、たとえカッコ悪くても、そこからしか始まらない。だからこそ、「いつか」「そのうち」ではなく、今日できる小さなアクションを積み重ねていきたい。

港町から昇る龍のように。波に飲まれるのではなく、波を味方につけながら、自分の律を大切にして昇っていく。その背中を見て、「自分もやってみようかな」と思ってくれる人が一人でも増えたら、それだけでこの言葉をつくった意味がある。

釧路の港から、今日もまた新しい一日が始まる。鍋を振る音、グラスが鳴る音、笑い声、ため息。いろいろな音が混ざり合うこの場所から、これからも「波・空・律・龍」の物語をゆっくりと紡いでいきたい。

今日のまとめ

人生の波は選べないが、どう乗るかは自分で選べる。そのためのコンパスとして「波・空・律・龍」という四文字を胸に刻み、港町から昇る龍のように、自分の律を守りながら一歩ずつ高みを目指していく。釧路の港から、小さな挑戦をこれからも続けていく。

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